キャリアカウンセラーが用いるテクニック5選
私たち人間は一生のうち、平均5~6回は失業に見舞われると言われています。このような厳しい時代のストレスや不安を解消してくれるのが、プロのキャリアカウンセラーです。キャリアカウンセラーは、高校や大学を卒業する新卒の学生をはじめての就職先に導くことから、ベテランの社会人の転職サポートまで、あらゆる支援を行っています。でも、一体どのように就職支援を達成するのでしょうか?そこで以下では、キャリアカウンセリングにおける最も一般的な戦略を紹介します。
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クライアントとの関係を築く
キャリアカウンセリングでは、他の種のセラピーと同様、キャリアカウンセラーがクライアントと真の関係を構築できたときに最も効果を発揮します。クライアントとの関係を築くために、ほとんどのキャリアカウンセラーは、適性検査や性格検査を採用していますが、トップクラスの優秀なキャリアカウンセラーともなれば、臨床精神保健の修士号を取得しており、その臨床経験を活かして、単なる専門的なサポートを超えたカウンセリングを提供することができます。通常の検査よりもはるかに深いレベルで、クライアントの悩みや関心、不安、希望を理解しようと努めるのです。
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目標を設定する
一流のキャリアカウンセラーは、クライアントと明確な目標を設定します。対話がその目標から大きく外れてしまった場合には、再びその目標に向き合うようにクライアントをうまく誘導します。たまに、キャリアカウンセラーがクライアントに対して、「理想の仕事を教えてください」「5年後にどうなっていたいですか?」と問いかけることがあります。また、「人生において何が大切ですか?」「どんな仕事をするのが好きですか?」という質問をすることもあります。これらの質問はすべて、求職者が自分の目標を設定するのに役立つものばかりです。
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自己発見の場を作る
職業診断の結果をそのままクライアントに伝えるだけでは、一流のキャリアカウンセラーといえません。クライアントのことをよく知り、キャリアの可能性や選択肢を狭めている問題について話す場を提供することこそ、キャリアカウンセラーの務めです。いい就職相談を受けると、自己発見への踏み台になるかもしれません。しかしそれは、プロのキャリアカウンセラーが自己反省のプロセスにクライアントをうまく導ける場合に限られます。職業評価などのデータは、最良のキャリアカウンセラーにとっては、単なるはじまりに過ぎないのです。
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雇用市場の流れを把握する
需要が減りつつある職業に向いていると言われても、何の役にも立ちませんし、自分には能力がない職業に向いていると言われても、あまり意味がありませんよね?一流のキャリアカウンセラーは、この事実をよく理解しているので、雇用市場の流れやトレンドを常に把握するように努めています。特に、オートメーション、アウトソーシング、ダウンサイジング、グローバル競争などが、雇用の可能性やそれぞれの職種に及ぼす影響に注意を向けているようです。さらに、現代社会の職場で成功するために求められるスキルや心構えなどもきちんとおさえています。
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人生のテーマをキャリア目標に転換させる
優秀なキャリアカウンセラーは、ただ単に将来のキャリアを提案するだけではありません。どんな職業が適しているかを提案するだけでなく、クライアントがその職業について今まで知らなかった情熱を見つけられるようにサポートします。そのために、キャリアカウンセラーは全体論的なアプローチを用いて、クライアントを一人の人間として評価し、その人に向いている職業と自然にリンクするような人生のテーマを探します。能力があるからといって嫌いな職業に就いても、長続きせず、結局は辞めてしまいます。